シャローム!
寒い日、また場所によっては大雪が続いていますが、皆さまお変わりないでしょうか。
今週の通読は列王記第二を読み終え、歴代誌に入ります。
皆さんは列王記、歴代誌を読むとき、混乱することはありませんか?同じような繰り返しや沢山の人物が出てきますので、何度読んでも混乱しそうになります。そこで、今回は列王記と歴代誌の特徴を見ていきたいと思います。
結論から言うと、列王記は預言者的・裁きの視点で王国史を描いています。一方、歴代誌は祭司的・回復の視点で同史を再編集しています。このどちらの書簡も神学的なメッセージを持った歴史書であり、お互いに補完的に読んでいくなら、理解が深まるでしょう。
大まかに言うと、列王記で問題点(失敗と預言)を確認し、歴代誌で回復と礼拝の道筋を見るという形になります。
それでは、列王記と歴代誌の共通点は何でしょうか。以下の3点が共通点です。
(1) ダビデ・ソロモン以降の王の歴史が書かれていることで重なる箇所が多い(特に南王国ユダの王たちがどのように治めたか)。
(2) 「契約(律法)に従うか否か」が神の祝福・呪いに結びつくという神学的な枠組み。
(3) 多くの出来事・年譜は両書で対応しており、お互いの書簡を照らし合わせることで歴史的理解が深まる。
ここまででわかることは、同じ出来事を違った視点で書かれているということです。それなので、私たちは列王記と歴代誌を読むとき、同じような出来事が出てくるので混乱しそうになるのです。それではそれぞれの書簡の違いは何でしょうか。違いを知ることでより高い解像度を持ってみことばを読み進めていくことができるでしょう。
列王記と歴代誌の違いの概要
列王記:ダビデ → ソロモン → 分裂王国 → 滅亡(バビロン捕囚)へと続く政治史的・預言者中心の物語。人々の不従順が滅亡の原因として描かれています。
歴代誌:系図に始まり、主にダビデ・ソロモン・南王国ユダ(とその祭司)に焦点を当て、神殿と祭司・レビ人、礼拝の回復を強調する、回復期(バビロン捕囚以降)に再建を促す書です。
具体的に違いを見ていきましょう。
成立時期と読者
列王記:前王国期〜捕囚期の伝承をまとめたもので、成立は捕囚期かそれ以前〜捕囚直後と考えられています(ただし、複数の学説差があります)。この書簡の読者は、イスラエル全体の歴史を振り返る群衆です。
歴代誌:主に捕囚後に成立したものです。目的は捕囚後の共同体(特にユダヤの帰還者・祭司層)を励ますことにあります。神殿礼拝と祭司制度の再興が主眼となっています。
神学的・歴史的焦点
列王記:預言者のことばや奇跡(エリヤ・エリシャなど)と契約的な違反を通して王国の道徳的・宗教的評価を行っています。北イスラエルと南ユダの双方を扱い、政治的動向や外交・戦争が詳述されています。
歴代誌:神殿・祭司・レビ人・礼拝の秩序が中心に据えられています。ユダ王の宗教改革や良い政治は特に大きく取り上げられ、欠点や汚点(例:ダビデの不義、ソロモンの偶像混交)は多く省かれるか弱められる傾向があります。
取り上げる範囲
列王記:北イスラエル王朝・エリヤ・エリシャの活動、アハブやあらゆる王の興亡など全国的な政治の歴史。
歴代誌:主に南ユダ王朝に限定(北王国はほとんど扱われていません)。さらに、家系・祭職・礼拝に関しての細かい規定など詳細が記されています。
書かれている文章のトーンと目的
列王記:主に律法的・預言的評価の視点からの裁きの語り口で、なぜ滅びたのかを説明する(背教から罰へ)。また、歴史的批判性が強い。
歴代誌:回復と希望の語り口で、「どうすれば神の祝福が回復されるか」が示されている教育的・励まし的な目的があります。律法順守と礼拝回復が促がされています。
扱う人物像の差
ダビデ王を見ると列王記・サムエル記では罪(バテ・シェバの事件)とその結果が率直に扱われていますが、歴代誌ではダビデの神殿準備や礼拝的側面が強調されており、否定的描写は比較的に抑えられる印象があります。
ソロモンを見ると、列王記は後半での異邦人の妻がもたらした偶像礼拝による混ぜ物による堕落を明確に記すが、歴代誌は神殿建立と賢明さを一層強調ています。
史料・表現の違い
列王記は預言者的言説・国家記録の引用が多く見られます。
歴代誌は系図(アダム〜12部族)で始まり、祭司系統やレビ人、礼拝賛美などの儀礼的な資料が多用されています(「〜の書に記されている」という参照資料も異なっています)。
以上、少しは列王記と歴代誌を知ることができたでしょうか?
今週も聖霊様に導かれ、喜びを持ってみことばを朗読していきましょう。
【今週の通読】
●Day 094:列王記 第二 13章-15章
●Day 095:列王記 第二 16章-18章
●Day 096:列王記 第二 19章-21章
●Day 097:列王記 第二 22章-25章
●Day 098:歴代誌 第一 1章-3章
●Day 099:歴代誌 第一 4章-6章
●Day 100:歴代誌 第一 7章-9章

