シャローム!
結婚式でよく語られることですが、人生には三つの坂があります。上り坂、下り坂、そして「まさか」です。
ヨセフこそ、このまさかの連続のような人生を歩むその人です。次から次へと不幸に思えることが起こってきます。その中で、ヨセフはどのような態度を取っていたでしょうか。そして、その後、彼はどうなっていくでしょうか。
目の前に起こっていることに対して、いつまでも文句を言ったり、「どうして私だけ!」と嘆いたりすることがあります。それらを絶対してはいけないというわけではありません。事実、詩編の作者も嘆いています。
それでは、どうしたらいいのでしょうか?今日のみことばを通して、ヨセフの人生を通して主から教えていただきましょう。
今日の通読箇所:創世記39章~41章
■アウトライン
逆境の中での態度
●誘惑に打ち勝つヨセフ:39章
・ポティファルに買い取られる:1-6節
・主人の妻の誘惑:7-18節
・牢獄に入れられるヨセフ:19-23節
●牢獄での出来事:40章
・献酌長官と調理官長の拘留:1-4節
・夢を見る二人:5-8節
・献酌長官の夢の解き明かし:9-15節
・調理長官の夢の解き明かし:16-19節
・二人への結果:20-23節
●パロの夢:41章
・パロの見た二つの夢:1-13節
・パロの前に立つヨセフ:14-24節
・パロの夢の解き明かし:25-36節
・ヨセフの出世:37-45節
・豊作と飢饉:46-57節
(1)通読のために心を整える
心を静めて、知恵と啓示の御霊をお迎えしましょう。
(2)通読
今日の通読箇所をまず音読しましょう。
(3)自分なりの受け取ったことをノートに書き記す
コラムを読む前に、自分なりに受け取ったことをノートにまとめてみましょう。
(4)コラムを読む
コラムを読み、質問の答えを考えてみましょう。
■コラム
【39章】誘惑に打ち勝つヨセフ
誘惑。これは創世記のはじめから人類につきまとう問題です。
以前、「バグズライフ」という映画を見ました。虫が擬人化された映画なのですが、その中で、ある虫が青い光に惹かれ、うっとりとして近づいて行くシーンがありました。それは虫を焼き殺してしまう、あの青い蛍光灯のようなものでした。
その様子を見ていたその虫の友だちは「そっちに行くな!行っちゃだめだ-!」と必死に止めますが、誘惑に勝てず、その友だちの虫は黒焦げになってしまいました。
誘惑に打ち勝つのは本当に難しいものです。ヨセフはどのようにして誘惑に打ち勝ったのでしょうか。
その前に、ヨセフはどのような人物だったかを見てみましょう。2-6節の中から、ヨセフがどのような人物だったかを書き出してみましょう。併せて、21節からの部分も見てみましょう。共通する部分はありますか?そこから何を学べますか?自分はそのような生き方をしていますか?最悪と思える環境ですが、ヨセフに祝福を与えたのは誰でしょうか?
この後、41章で「二度」という事を見ますが、ここでも二度の法則を見ることができます。
7節からは困ったことが起きます。イケメンの奴隷であるヨセフに金持ちの主人の妻が目をつけ、言い寄ります。世の中のドラマはこういう設定が好きですよね。しかし、この場面では違った展開がなされます。
9節でヨセフに言い寄るポティファルの妻に対して、ヨセフはどのように答えますか?なぜそういうことが言えたのでしょうか?おなじような場面でみなさんはヨセフのように言う準備ができていますか?
10節には、誘惑の特徴がかかれています。それは「しつこさ」です。毎日言い寄られると、ふと心を許してしまいそうになる瞬間もあるかもしれません。悪魔はその隙を見逃しません。創世記3章で学んだことを心に刻みましょう。
そのように毎日言い寄る主人の妻に、ヨセフはどのように反応しましたか?
9節で書かれているヨセフの神への絶対的な信頼、そしてそこから来る誘惑に対して、「聞かない」、「その環境に自分を置き続けない」ということが誘惑に打ち勝つ秘訣です。
11節からは、事故としか言えないような事が起こります。今なら監視カメラがあるので身の潔白を証明できるかもしれませんが、このときはそうはいきませんでした。
12節、このような場面は生きていたらありますね。思い返してみると危機一髪だったという場面。少しでも心が揺れたらアウトの場面でしたが、ヨセフはどのように行動しましたか?
それは彼が考えて、熟考してとった行動だと思いますか?それとも、反射的にした行動だと思いますか?なぜそのような行動ができたのでしょうか?毎日そのように考え、行動していたからではないでしょうか?日々の考え、行動がこういうピンチの時に出てきます。
このことの故にヨセフは濡れ衣を着せられ、監獄に送られます。普通に考えれば最悪の出来事です。その時、ヨセフは文句を言いましたか?これまでのヨセフの人生を振り返って、何か良いことはありましたか?
自分の人生とヨセフの人生を重ね合わせて見ましょう。自分の何をどのように軌道修正する必要があるでしょうか?今すぐ、その軌道修正をしましょう。
【40章】牢獄での出来事
何も悪いことをしていないヨセフは、ついに牢獄に入れられてしまいます。そこにパロに仕える献酌長官と調理官長が罪を犯して牢獄にやってきます。
この物語の中で彼ら二人は「刺身のつま」のような存在に思ってしまうかもしれませんが、エジプトではとても重要なポストに就いていた人たちです。
献酌官長とは、王の相談役でもあります。そのリーダーです。調理官長は王の口に入る食事の全責任を担ういのちの見張り役のような者です。
今で言うと、○○大臣のような人です。そのような高い地位の二人だから、4節ではヨセフか彼らの世話役として任命されたのでしょう。
この二人がそれぞれ夢を見ますが、6節でヨセフはそれを何によって知りますか?これは、主人に対して適当に仕えていたり、いやいや仕えていてできることでしょうか?ここから、ヨセフが獄中であっても、どのような態度でいたかを考えてみましょう。
今皆さんが置かれている環境で、そのように仕えていますか?
主人の小さな変化にも気づいたヨセフは、主人に尊敬を持って一声かけます。その一言がきっかけで二人の要人はヨセフに夢を分かち合います。
相手に尊敬を持って、こちらから声をかけることはとても大切なことであることを学ぶことができます。
9節から夢の内容が語られます。献酌官長、料理長官の夢の内容はそれぞれどういうものだったでしょうか?まとめてみましょう。
二人の見た夢の内容のときあかしを知っていると思いますが、もう一度よく内容を確認してみてください。
献酌管長は11節で杯をパロの手にささげています。
一方、料理長官の作った料理は17節を見るとパロのところには行っていません。このことに気づいていたでしょうか?
事を隠すのは神の誉れであり、事を探るのは王の誉れです。(箴言25:2)
「知っている」と思っていることでも、注意深く見ることで神様の御頃を知ることができます。
このヨセフが解き明かした夢は、次のより大きな解き明かしへとつながっていきます。
【41章】パロの夢
1節には「それから二年経って」とあります。献酌官長と料理長官の夢を解き明かして、さらに二年も牢獄にいることになります。
その間、ヨセフはどのような気持ちでいたでしょうか?いつ出られるかわからない場所で、ヨセフはすべてを投げ出して嫌になってしまっていたでしょうか?その後の出来事を見るなら、そうは思えません。どんな状況であろうとも、ただ主に信頼し続けていたのでしょう。私たちもこの姿に見習う必要があります。
ここからパロの夢の解き明かしが始まっていきます。今まで、自分が見た夢、牢獄での献酌官長、料理長官の夢、そして今回と、だんだんと内容が難しく、かつ責任が大きくなっているのを見ることができます。
私たちが毎日みことばを読むときに同じ事が起こると信じます。自分では気づかないでしょうが、確実に霊的成長を遂げることができます。ですから、ヨセフのように諦めないで、毎日みことばを読んでいきましょう。
献酌官長はヨセフとの約束を忘れていましたが、実に二年ぶりに思い出しました。よく覚えていたなと思わされますが、こういうこと、しばしばありませんか?「なぜ今、このことを、またこの人のことを思い出すんだろう」ということです。
その時には手を休めて一言そのために祈りましょう。おそらく、聖霊様が思い起こさせてくださっていることになります。
それは自分では些細なことに感じるかもしれませんが、ここで見ることができるように、献酌官長の思い出したことが全人類への救いへとつながっていくのです。
16節、ヨセフは夢の解き明かしの功績を誰のおかげだと言っていますか?今の世の中で言えば、アメリカのバイデン大統領の前に出てこのことを言っているようなものです。
誰に対してでも態度を変えることのないヨセフからたくさんの事を学ぶことができます。
32節、上で述べた「二度」と言うことが出てきました。二度繰り返されるとは、どういうことだとみことばに書かれていますか?
33節からは、ヨセフの真の力を見ることができます。単に夢を解き明かすだけでなく、その後に具体的にどうしたらいいかと言うことをパロに進言します。非常に知恵に満ちた人物です。
私が以前、課長職をしていたとき、部下に一貫していったことは「代替案のないNoは受け付けません」と言うことでした。
多くの人は文句は言うが、実際には何も行わないし、行えない事が覆いものです。もし、みなさんが何か文句があったり、否定したくなったときには尊敬を持って相手に接し、かつ、代替案も持って行くといいでしょう。そういうことのできる人はビジネスでも必ず成功します。
ひたすらに最悪の環境でも神様に信頼し耐え続けたヨセフに報いが来ます。しかも、最高の報いです。なんと、彼は王によってエジプトの支配者に任命されました。牢獄にいた犯罪者から一国の支配者になったのです。これほどダイナミックな人生があるでしょうか?これは誰のおかげでなしえたことでしょうか?私たちの人生にも同じような事が起こるのではないでしょうか?
エジプトはこの世を象徴する国でもあります。それで、イエス様を信じる者の中には「汚れるから世の中に出ていきたくない」と考える人もいるかと思います。
もちろん、子どもであったり、信仰がまだ弱い内はそれがいいと思いますが、いつまでもその状態であってはいけません。
私たちの信じている主は復活の主です。十字架によってすでに勝利されたお方です。
ですから、私たちが神様との揺るぎない関係を築くなら、「むしろ汚れの中に使わされたらその場所が聖められていく」という信仰が必要でしょう。私たちは神の臨済を運ぶ神の器です。
この後、はたしてヨセフが解き明かした夢が現実のものとなっていきます。ここでは世界的な飢饉がやってきます。
「世界的な危機などは起こりっこない」などと思っておられる方は、この2021年の春にはひとりもいないと思います。依然として私たちは目に見えないウイルスとの戦いのさなかにあります。
蓄えたくてもみことばを蓄えられなくなる時代がくるかもしれません。それであれば、今日、私たちはどのようにすべきでしょうか?神の知恵に満ちたヨセフからその事を学ぶことはできませんか?
わかっているだけでは意味がありません。すぐに行動しましょう!
(5)ノートに記す
文中の質問、また以下の質問の回答をノートに記しましょう。
・【観察】今日の通読箇所の内容を簡潔にまとめましょう。
・【観察】神様はどのようなお方ですか?神様のご性質や神様がどのように働かれるかを書きましょう。
・【観察】ここからどんな真理や教訓を学べますか?
・【適用】自分の生活にどのようにあてはめることができますか?
・【感謝】受けた恵みや感謝はありますか?
・【祈り】実行できるように祈りましょう。
(6)祈り
実行できるように、主に切に求めて祈りましょう。
(7)分かち合う
以下のところにアクセスして、ページの一番下にある「コメントを残す」というところに、受けた恵みを分かち合いましょう。
※リンクの先を記事のページに設定しています。アクセスして恵みを分かち合ってください!」