聖書通読クラブ Day 142【エステル記 4章~6章】

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シャローム!

スポーツの試合などを見ていて、応援しているチームが負けていて、最後の最後に逆転勝利をするような試合を見たら、私たちは黙っていることができないでしょう。夜であっても両手を挙げて「やったー!」と叫び声を上げてしまうかもしれません。
私たちの人生も実はすでに逆転勝利が与えられたのです。生まれてから永遠の死という一方通行の道を歩むしかなかった私たちに、救い主、イエス・キリストが来てくださいました。そして一方的な恵みによって、信じる私たちを永遠のいのちへと導いてくださいました。
こんな逆転劇があるでしょうか。そして今もなお、イエス様の血潮によってその勝利は私たちの人生にも起こっています。
今日の通読は、今までの流れが一気に変わってしまう逆転を見ることができます。

今日もみことばを朗読し、教えられていきましょう。

今日の通読箇所:エステル記 4章~6章

■アウトライン

逆転勝利

●いのちをかけた直訴:4章
  ・悲しみと嘆き:1-3節
  ・この時のため:4-17節

●エステルの覚悟:5章
  ・王からの好意:1-8節
  ・50キュビトの柱:9-14節

●逆転劇:6章
  ・年代記からの発見:1-13節
  ・二度目の宴会:14節

(1)通読のために心を整える

心を静めて、知恵と啓示の御霊をお迎えしましょう。

(2)通読

今日の通読箇所をまず音読しましょう。

(3)自分なりの受け取ったことをノートに書き記す

コラムを読む前に、自分なりに受け取ったことをノートにまとめてみましょう。

(4)コラムを読む

コラムを読み、質問の答えを考えてみましょう。

■コラム

【4章】いのちをかけた直訴

・悲しみと嘆き:1-3節
エステルは王妃として召されましたが、悪いハマンの企みによってユダヤ人がピンチに陥りました。
その事がモルデカイの耳にも入ります。そして彼は激しく悔い改めます。この時代、ペルシャではこのような感情を激しく表してはいけないという風習があったようです。
ネヘミヤが王の献酌官をしていたとき、悲しい顔をしていた所で学んだと思います。王の心を動揺させるようなことは禁じられていました。モルデカイはその事を知っていましたが、あまりの事に感情を抑えることができませんでした。それで、王の門の所まで来ましたが中に入ることができませんでした。
そしてその悲しみと悔い改めはユダヤ人全体に広がっていきます。

・この時のため:4-17節
このモルデカイのことが王妃エステルに伝えられます。エステルはひどく悲しみ、動揺します。そしてモルデカイに着物を送ります。荒布の代わりに着せるためです。おそらく、エステルは実際にモルデカイと会って話したかったのではないかと思います。
いてもたってもいられないエステルはハタクという使いをモルデカイの所に送ります。この人物がいなければ、ユダヤ人は根絶やしにされていました。聖書の隠れたヒーローのひとりです。
彼はエステルとモルデカイの間を何度も往復し、絶対に外に漏れてはならない伝言を何度も運びます。
モルデカイからの伝言で事の全貌がわかってきました。そして、王に直訴することも伝えられました。
それに対してエステルは王の前に行くには王からの好意が必要だと伝えます。勝手に王の内庭に入ると殺されてしまうと言う法令がありました。そして、王から30日間、召されていないというのです。もしかしたら王の心は別の女性に移ってしまったのではないかという心配がエステルの中にありました。
そのようなエステルの心を知ったモルデカイは、このエステル記のテーマとなることばを送ります。「あなたはすべてのユダヤ人から離れて王宮にいるから助かるだろうと考えてはならない。もし、あなたがこのようなときに沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」
エステルは現実を見ていましたが、モルデカイは霊的な事を見ていました。おそらく、この一言はエステルの心に矢が刺さったように感じたのではないかと思います。
このモルデカイからの一言でエステルは心を決めます。死を覚悟してでも王の前に行く決断をします。民族全体、そして救い主の誕生がエステルの決断にかかっています。
私たちはこの覚悟があるでしょうか。現実だけ見て、自分のことばかり優先していないでしょうか。みことばを通して、神様の心を教えていただきましょう。霊的な目が開かれますように。そして、今日、自分が成さなければならないことをなすことができますように。そのためには死をも覚悟しなければならない場面があるかもしれません。主が導かれるなら進んでいきましょう。私たちの信じる主は復活の主です。
エステルはモルデカイに返事を送り、自分のためにユダヤ人に断食をしてくれと願います。エステルは法令にそむいて王の所に行きます。そしてこう言っています。「私は、死ななければならないのでしたら、死にます。」このことばは軽々しく言うことができないことばですが、ないがしろにもできないことばです。
いのちをかけて行うことは重要なことです。何に対してでも全力で取り組む姿勢が大切です。死ぬ気でやればなんでもできます。いや、むしろ私たちは一度死んだ者です。
イエス・キリストを信じるなら、古い自分に死に、新しい人として主が復活させてくださいます。私たちはすでに死んだ者です。であれば、復活にふさわしい生き方をしていきましょう。

【5章】エステルの覚悟

・王からの好意:1-8節
エステルは意を決して王の内庭に行きます。いつ殺されてもおかしくない状況です。この時のエステルの気持ちはどうだったでしょうか。想像してみましょう。
ここで奇跡がおきます。王が金の酌をエステルに向けて差し出したのです。王からの好意です。主が働いてくださいました。多くのユダヤ人の祈りが天に届きました。
王はエステルに「王国の半分でも、あなたのためにやれるのだが」と言っています。これは慣用句で「何でも好きな物を求めなさい」と言う意味です。
エステルの願いは何でしょうか?ハマンの出した法令の取り消しでしょうか?いいえ。なんと宴会を催すことです。このいのちをかけた行動の願いが宴会です。「どうして?」と言う思いがあるでしょうが、これが主がエステルに与えられた戦略です。
エステルは慎重に行動します。多くの人のいのちがかかっています。おそらく、主に祈りつつその応え通り動いているのでしょう。酒宴の席で王から「何が欲しいのか」と再度聞かれても、もう一度宴会を催したいと願います。
エステルは王の心を伺いつつ、時間稼ぎをしているように思えます。そして、彼女の決断が正しかったことがこの後わかってきます。神様からの啓示に従って行動したエステルの信仰を見ることができます。

・50キュビトの柱:9-14節
一方、ハマンはといえば上機嫌です。王妃が自ら自分と王を名指して宴会に招いてくれました。ところが出て行く途中でモルデカイに出会いますが、やはりモルデカイはハマンに礼をしません。その事でハマンは怒ります。
先ほどまで上機嫌だったのに、一気に怒りに変わっています。感情の起伏はこれほどあっさり起こると言うことを知ることができます。
しかし、ハマンは怒りを抑え家に帰り、家族に事の次第を自慢します。彼の鼻はピノキオのように高く伸びていたのではないかと思います。
そして、モルデカイの憎らしさを告げると、家族は柱を立ててそこにモルデカイをかけたあと、宴会に行くことを提案します。50キュビト、つまり24メートルほどの処刑用の柱です。
ハマンの怒りは悪意に変わり、それが殺人の罪にまで発展している様子を見ることができます。人を赦さないということが殺人の罪だという法則をここにも見ることができるのではないでしょうか。
モルデカイは殺されてしまうのでしょうか。この後、どうなるのでしょうか。

【6章】逆転劇

・年代記からの発見:1-13節
宴会の影響でしょうか。しかし、これも神様の導きでしょう。王は眠れなかったと書かれています。それで、年代記を持ってきて読ませることにしました。
するとなんとそこにモルデカイの事が書かれていたのです。こんな偶然あるでしょうか。いいえ。これは必然的な神様の導きです。
すると王は庭に誰かいるのに気がつきました。ハマンです。彼は自分の立てた24メートルの柱に、自分に膝をかがめないモルデカイをかける許可をもらいに王の所に来ました。
王室に通されたハマンに王は質問します。「王が栄誉を与えたいと思うものには、どうしたら良かろう。」と。ハマンは、王が自分に栄誉を与えてくれると勘違いして、自分の願いを言います。
10節を見てください。それはハマンではなく、モルデカイに与えられる栄誉でした。ハマンのかっこ悪さとばつの悪さはどれだけでしょう。そして王はモルデカイにその通りのことをします。
ハマンは帰って家族に話すと、「あなたは勝つことができない」と言われます。ユダヤ人を呪うことは、その背後におられる神様をも呪うことです。その報いは大きなものです。
この構図をサタンに見ることができます。いつもサタンは神の民を滅ぼそうとしますが、そのたび、神の民は大きな被害を受けますが、残された一部の民から逆転が起こり、神に栄光が帰せられます。
その事が最も明らかになったのがイエス様の十字架です。サタンは救い主が殺されたことを喜んだでしょう。しかし、イエス様は墓に葬られ、三日目に死からよみがえられたのです。逆転の勝利です。私たちの神はそのようなお方です。
ですから、今の現状が自分にとって不利なように見えても、このお方を信頼しましょう。今置かれているところで自分が変わらなければならないことを主に祈り求めましょう。試練に耐え抜くことができたら、主からの豊かな報いがあります。

・二度目の宴会:14節
前の日にエステルは王とハマンを宴会に誘いました。あれほど王との宴会を楽しみにしていたハマンですが、今の心境は全く逆の気持ちでしょう。行きたくない気持ちでいっぱいになっていたのではないかと思います。ですから、王の宦官がやってきてエステルのもうけた宴会にハマンを連れて行きます。
明日でエステルを読み終えますが、更に神様のご計画は続いていきます。私たちも最後まであきらめることなく、主に信頼して歩み続けましょう。

(5)ノートに記す

文中の質問、また以下の質問の回答をノートに記しましょう。
 ・【観察】今日の通読箇所の内容を簡潔にまとめましょう。
 ・【観察】神様はどのようなお方ですか?神様のご性質や神様がどのように働かれるかを書きましょう。
 ・【観察】ここからどんな真理や教訓を学べますか?
 ・【適用】自分の生活にどのようにあてはめることができますか?
 ・【感謝】受けた恵みや感謝はありますか?
 ・【祈り】実行できるように祈りましょう。

(6)祈り

実行できるように、主に切に求めて祈りましょう。

(7)分かち合う

ページの一番下にある「コメントを残す」というところに、受けた恵みを分かち合いましょう。

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