聖書通読クラブ Day 138

聖書通読クラブ Day 138【ネヘミヤ記 4章~6章】

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シャローム!

もし、映画や漫画に敵が存在しなかったらどうでしょうか?おそらくストーリーの面白さは半減してしまうと思います。
ところが、実際の敵が私たちの人生に登場したらどうでしょうか。面白いどころではなく、本当に大変です。しかし、実際に敵は現れてしまうのです。
私たちは私たちに反対する者たちに対して、どのように対処するべきなのでしょうか。どのようにして敵の策略を見破り、主の勝利を宣言することができるのでしょうか。

今日もみことばを朗読し、教えられていきましょう。

今日の通読箇所:ネヘミヤ記 4章~6章

■アウトライン

逆境の中での任務遂行

●陰謀者への対応:4章
  ・あざけり:1-6節
  ・陰謀:7-9節
  ・敵に備えての再配置:10-14節
  ・戦いながらの仕事:15-20節
  ・働く者守る者:21-23節

●民の声を聞き正しく治める:5章
  ・抗議の声:1-5節
  ・負債の帳消し:6-13節
  ・無償の仕事:14-19節

●抵抗の中での城壁の完成:6章
  ・いわれのない事実:1-9節
  ・陰謀を見破る:10-14節
  ・城壁の完成:15-19節

(1)通読のために心を整える

心を静めて、知恵と啓示の御霊をお迎えしましょう。

(2)通読

今日の通読箇所をまず音読しましょう。

(3)自分なりの受け取ったことをノートに書き記す

コラムを読む前に、自分なりに受け取ったことをノートにまとめてみましょう。

(4)コラムを読む

コラムを読み、質問の答えを考えてみましょう。

■コラム

【4章】陰謀者への対応

・あざけり:1-6節
ネヘミヤは城壁を建て直していきます。それを見た周囲の人々が最初に行ったことは「あざけり」です。私たちも経験が無いでしょうか。イエス様を信じ始めてしばらくしたとき、家族や周りの人からあざけられたり、迫害されたこと。また、主の使命に従って一歩踏み出したときに心をくじくような事が起こったこと。
ここで、城壁を再建する彼らを見て、周りの人々はどのようにあざけったのでしょうか。それは、あまりにも貧弱な城壁を見て、「そんなの簡単にこわれるじゃないか」と言っているのです。
私たちの弱さを見てあざける者もいるでしょう。しかし、イエス・キリストを信じているなら、私はすでに死んでいます。キリストが私の内に生きておられます。弱いように見えても強いのです。敵の声にだまされてはいけません。
4節からを見ると、ネヘミヤは祈りでこの声に対抗しています。この城壁の再建は主が命じられたことです。その確信があるからこそ、ネヘミヤは正直に現状を神に申し上げています。
覚えているでしょうか。ネヘミヤはシュシャンにいたときも祈り続けていました。神様との関係を築いていました。ですから、敵から何を言われても揺るがないのです。自分の中に神という中心があるからです。
その様な妨害があっても、ネヘミヤの祈りと神の好意によって、ついに半分の高さにまで城壁は建て直されていきます。
神様は祈りにどのように応えてくださったかというと、民に働く気を起こさせてくださいました。つまり、いやいやながらではなく、目的意識を持って喜んで働く心です。

・陰謀:7-9節
敵はしつこいものです。一つの作戦がうまくいかなくなると、直ぐに次の作戦を繰り出してきます。今度は内部に対する混乱を起こさせようとしてきます。最もやっかいな作戦です。
それに対してネヘミヤはどのような対策をとったでしょうか。やはり祈りです。しかも、今度は自分だけでなく、民と共に立って祈ります。そして、実際的な対策もしました。日夜見張りを置きました。

・敵に備えての再配置:10-14節
計画は問題ないように思えました。昔はやったドラマで「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」という台詞がありました。そのように、実際の現場で城壁を修復している者の声を聞くと落胆が彼らを襲っています。
半分も城壁が修復されているのに、力がなくなってこれ以上働けないと嘆いています。まさに見事に敵の策略に陥っています。民は知らない間に敵の声を聞いてしまい、神様の力ではなく自分の力により頼んでいたのです。
さらに敵は具体的な計画を立てていました。ネヘミヤたちが知らないうちに彼らの中に入り込んで殺害し、工事をやめさせるという作戦です。非常に巧妙です。
その陰謀が周りに住んでいるユダヤ人たちに漏れ聞こえ、彼らが四方から十回も「戻ってきてくれ」と懇願しています。
もちろん、戻れば敵の陰謀から逃れられますが、城壁を建てる作業はストップしてしまいます。神様が始められたことを人間の判断で終わらせることになります。みなさんならどうしますか?
ネヘミヤはこの事にどのように対処したでしょうか。ネヘミヤは現実から逃れることなく、この困難の中もしっかりと民に寄り添いました。まず行ったことは武器を彼らに持たせることでした。実際に襲われても戦うことができるという安心を与えました。
それまで彼らは城壁を修復することしか想定していなかったので、敵と戦う武器はありませんでした。ですから、自分が武器を持っていると言うだけで安心感を得られました。
そして次に行ったことは励ましです。「彼らを恐れてはならない。主を覚えて家族のために戦いなさい」と励まします。自分の力から神の力へと人々の目を向けています。ここから多くのことが学べるのではないでしょうか。

・戦いながらの仕事:15-20節
15節にネヘミヤのへりくだりの姿勢が見えます。しなえた心の民に希望を与え、再び城壁を再建するように指導したのはネヘミヤです。しかし、15節ではそれを行ったのは神であると書かれています。いつでも神様に栄光をお返しするのがネヘミヤの姿勢です。
そして、実際の現実は変わっていないかもしれませんが、信仰によってすでに勝利を得たネヘミヤたちは即座に自分の使命に立ち返りました。使命を忘れないことは重要なことです。
ネヘミヤは加えて、今後の備えもします。そのために工事のための手は薄くなりますが、半分を防備のために配備します。また、運ぶ物は片手が開いているので、片手で仕事をし、片手に投げやりを堅く握らせました。
築く者は両手が塞がっているので腰に剣を持たせました。角笛を吹き鳴らす者はネヘミヤの近くに置きました。敵が襲ってきたことを知ると直ぐに角笛で合図できるようにしておいたのです。
その上でネヘミヤは「神が私たちのために戦ってくださるのだ」と励まします。
祈り、実際の備えをして、その上で人々を励ますネヘミヤは素晴らしいリーダーです。この安心感があるからこそ、人々は仕事に集中できます。

・働く者守る者:21-23節
エレミヤは更に24時間体制の守りを構築していきます。その時、エレミヤは彼らにその守りを任せるのではなく、自らもその場にいて共に24時間の祈りに加わっていました。
そして、そこにいるすべてのものが服を脱がずに臨戦態勢でいました。平等に同じ環境にすべてのものを置きました。こうして民の心は一つにされていきます。

【5章】民の声を聞き正しく治める

・抗議の声:1-5節
先ほどは周辺に住んでいるユダヤ人からの心配の声が城壁を再建する人々を不安に陥れました。今度はより深い問題、一緒にいる人たちから不満の声が上がります。
ここでは「強い抗議の声」とありますが、出エジプトの時の「奴隷から解放させてください」ということばと同じことばで抗議の声を上げています。
律法で禁じられている、ユダヤ人がユダヤ人を奴隷とすることをしていました。同じユダヤ人の中で貧富の差が生まれ、貧しい人々が金持ちのユダヤ人に対してこの声を上げました。
この問題は城壁の修復工事以前からあったものでした。ただ、人というのは圧迫の中にあるとき、極限状態に置かれたとき、脱出が見えない道に置かれたとき、潜んでいた問題が浮上します。それが起こったのです。

・負債の帳消し:6-13節
この事を聞いてネヘミヤは怒りました。怒りは神の義を実現する者ではありませんが、ネヘミヤは聖なる怒りにかられました。みことばの基準からずれていることに対する怒りです。
しかしその直ぐ後で、ネヘミヤは「十分考えた上で」とあります。これが大切です。聞いた話によると、怒りは6秒程度で収まるそうです。ですから頭にカッと来ても、そのままの感情をぶつけるのではなく、まず7秒位をゆっくり頭の中で数えてみましょう。それから落ち着いて話し合えば平和的な解決の糸口が見つかるでしょう。
ネヘミヤも怒りにまかせず、十分考えて対処しました。代表者を呼び出してミーティングを行います。そして、担保取って金を貸しているという事実を述べます。これは明らかな律法違反です。出エジプト記22:22-26を見てみてください。同朋から利息を取ってはいけません。
ネヘミヤははっきりと「これは良くない」と言います。これはネヘミヤの基準ではなく、みことばを基準とした判断です。
そして、まずリーダーであるネヘミヤが自分が貸している物を帳消しにしました。最初に模範を示す素晴らしいリーダーです。
それに答え、民も自分たちもそうすると言いました。しかしネヘミヤはそれに加えて祭司の前でこの約束を実行させる誓いまで立てさせます。その誓いを果たさなかったらどうなるかを着物を使ってビジュアルを用いてわかりやすく説明しました。
民は同意し、実行しました。アーメンとは、「真実です」「その通りになります」という宣言です。彼らは神と人との前に約束をしました。

・無償の仕事:14-19節
ネヘミヤは前の総督を反面教師にしています。15節に書かれている前の総督とネヘミヤを比較してみましょう。どのような違いが発見できますか?
ネヘミヤはなんとユダの地の総督として任命されたときから12年間、親類も含めて報酬を受け取っていませんでした。ものすごい献身の姿勢です。
私たちのまわりで文句だけ言って何もしない人がいます。(もしかしたら自分もそうかもしれません)しかし、ネヘミヤはまず自分が行動しています。その前に計画があります。さらにその前には祈りがあります。これだけの大事業を手当を受けずに行ったネヘミヤには主からの好意があるはずです。
私たちもこのような姿勢で教会に仕えたいですね。教会に何かをしてもらおうとするのではなく、私が教会のために何ができるかという姿勢です。それが礼拝です。

【6章】抵抗の中での城壁の完成

・いわれのない事実:1-9節
ネヘミヤは内側からの不満の声も神の知恵によって乗り越えることができましたが、また次の攻撃がやってきます。それはリーダーに対してのしつこいまでの個人攻撃です。
様々な困難がありつつも、城壁はどんどん修復されていきます。その工事が完成に向かえば向かうほど強い敵がやってきます。
敵も知っているのです。リーダーが倒れたらそれに続く者もそう倒れすることを。ですからリーダーを集中的に狙います。それはある意味、リーダーの孤独な戦いでもあります。
では、城壁はどれ程修復されているでしょうか。3節を見ると破れ口は残されておらず、あとは門を取り付けるだけになっています。
そこでサヌバラテとゲシェムは「話し合おう」と言ってきます。その目的は何でしょうか。2節後半には「私に害をくわえようとたくらんでいた」とあります。リーダを呼びだし、無駄な話し合いをすることで工事の進捗を遅らせようとしていたのです。
しかも、これを4回、5回と繰り返してきます。相当のしつこさです。自分たちの要望に応えないエレミヤに対して、脅し、事実無根の事を言い広めます。現代風に言えば炎上しています。
その内容は、ユダヤ人が反逆し、ネヘミヤがユダの王になりたがっているという事でした。このようなあることないことを言って、ネヘミヤを誘い出そうとしています。
それに対してネヘミヤはどのように対処したでしょうか。8節をみてください。実に毅然とした態度で対応しています。そして、祈っています。
もしここでネヘミヤがカッとなって反応していたら冷静な判断はできておらず、城壁は完成しなかったでしょう。
リーダーであれば、多かれ少なかれこういう経験はするでしょう。今は「エゴサーチ」と言って、自分に関することをインターネットで検索する人がいます。私はその様なことは一切しません。自分にとって余計なインフォメーションだからです。もちろん、必要な叱責は受けます。しかし、人が私に対して何と思おうとも、事実と違うことは事実ではないのです。勝手に言っているだけです。それなら言わせておけば良いのです。事実はいつか明らかになります。
そのように自分の知らないところで自分のことを悪く言われているのを知ると相当のストレスになります。落ち込みます。もしそのような経験をしたなら、事実だけを述べて、祈り、あとは神様にお任せするのが良いのではないかと思います。個人的に弁明し、仕返しするよりも、神様がされる方がもっと大きなインパクトがあると思います。
また、私たち自身もリーダーのことを確かめもしないで勝手なことを人に広めたりしないようにしましょう。私たちは口にしたあらゆる事の申し開きをイエス様の前でしなければなりません。気をつけましょう。

・陰謀を見破る:10-14節
続いてみると、ネヘミヤに会心の一撃のような事が起こっています。ネヘミヤはシェマヤを信頼していました。孤独な戦いを戦っているネヘミヤはその苦悩を分かち合うためにシェマヤの家に行きますが、なんとそのシェマヤ戸を閉じていました。そして、なんと偽預言をします。「家の中に入ってきたら殺される。聖所の本堂で会おう」と言う内容です。
ネヘミヤは祈る人でした。みことばに精通している人でした。ですから、この事を見破ることができたのです。みなさんは見破ることができますか?
どこでネヘミヤは見破ったのでしょうか。答えは「聖所の本堂で会おう」です。なぜなら、聖所はアロンの直系の祭司しか入れないからです。どうしてシェマヤはそんなことを言ってしまったのでしょうか。実は彼を含め、他の預言者もトビヤやサヌバラテによって買収されていたのです。残念なことです。
日本でも海外でも、油注がれた主の器が突然おかしな方向に行ってしまうことがあります。どこかで自分の欲におびき寄せられて誘惑されるのでしょう。
私たちは気をつけなければなりません。どこまでもみことばの前にへりくだり、みことばを一番として歩まなければなりません。

・城壁の完成:15-19節
あらゆる困難をのりこえて、城壁は完成します。なんと52日間ほどの短期間で建て直されました。
これは神様の助けがあったからできたものでありますが、実際、これくらいの期間でできるものなのです。それなのに長期間城壁は壊れたままにされていました。
私たちも経験があるのではないでしょうか。わかっているけどそのままにしていることが。しかも、あるときに思い立って取りかかると思った以上にあっさり片付いてしまったことが。
それまでの心的ストレス、「ああ、あれをやらなきゃ」というのは相当なものです。これは実際的な問題を超えた霊的な問題です。ぜひ、ネヘミヤから学び、突破する方法をみことばに教えていただきましょう。
周りの人々は素人のような集団が城壁を修復するのを笑っていたでしょう。度重なる妨害で無理だと思っていたでしょう。しかし、実際に城壁は完成したのです。
その事を通して、周りの人に恐れが生じたと書かれています。すべての人がこれは神の御業だと認めたのです。その影にはネヘミヤの様々な霊的戦いと葛藤、祈りがあったのです。
17節からを見ると、ユダの主だった人の中にトビヤと縁を結んでいる人がいたようです。エズラが嘆いていた異邦人との婚姻関係がこのように影響してきます。
この関係がネヘミヤに対するトビヤの陰湿な攻撃をわからなくさせていました。トビヤの肩を持ち、ネヘミヤが悪者であるという構図になってしまっていたのです。
ネヘミヤの素晴らしいところは、そのような手紙が行き来しているのを知っていながら工事に集中したと言うことです。どうしてそのような事ができたかわかりますか?自分で考えてみましょう。考えて祈って得た答えを自分に適応してみましょう。
このような戦いは誰しも経験することです。今自分に関係ないと思っても、知ることでリーダーの気持ちがわかります。そして、自分がリーダーになったときに何をすべきかが明確になります。みことばに教えられていきましょう。

(5)ノートに記す

文中の質問、また以下の質問の回答をノートに記しましょう。
 ・【観察】今日の通読箇所の内容を簡潔にまとめましょう。
 ・【観察】神様はどのようなお方ですか?神様のご性質や神様がどのように働かれるかを書きましょう。
 ・【観察】ここからどんな真理や教訓を学べますか?
 ・【適用】自分の生活にどのようにあてはめることができますか?
 ・【感謝】受けた恵みや感謝はありますか?
 ・【祈り】実行できるように祈りましょう。

(6)祈り

実行できるように、主に切に求めて祈りましょう。

(7)分かち合う

ページの一番下にある「コメントを残す」というところに、受けた恵みを分かち合いましょう。

2件のコメント

  1. 霊的なリーダーには、内側からも、同じグループからも、
    そして、部外者からも批判の目が浴びせられ、
    陰でも日向でも攻撃されていることを思うと、
    今まで、どれだけリーダーの苦労を思い取りなしてきただろうかと
    悔い改めに導かれます。

    とりなし自体も真実なとりなしの姿勢からはみ出て、いつしか批判になっているのではないかと恐ろしく思います。
    モーセもですが、ネヘミヤも民の罪を自分の罪として、
    憐みをこう彼らの祈りを見るたび、
    忍耐とはこういうことを言うのだなと思います。

    疲れやすい私とくびきを負って導いてくださる、
    主イエスの忍耐は計り知れないです。
    命まで差し出されイエス・キリストを一瞬も忘れないでいたいと思います。

    今日も十字架の血潮の宣言をすることが出来ることを心から感謝します。

  2. ネヘミヤはいつも祈り、主との信頼関係があったので、他の人に何を言われても心が揺れなかったのかなと思いました。

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