シャローム!
今日で伝道者の書の通読が終わります。ソロモンはあらゆる事を経験してきました。あらゆる富と知恵と権力を持って、ある意味私たちが決してできないような経験をしました。その結論を今日の通読で記しています。私たちは自分の経験から学ぶこともできますし、先人経験を書き記したものからも学ぶことができます。
私たちの代わりに様々な経験をしてくれたソロモンから学びましょう。そうすることで、私たちは回り道をしなくてもすみます。シオンへの大路をまっすぐ進むため、今日もみことばから教えられていきましょう。
今日の通読箇所:伝道者の書 10章〜12章
■アウトライン
●怠けてはならない:10章
・死んだハエと愚かさ:1-2節
・冷静は大きな罪を犯さない:3-4節
・一つの悪:5-7節
・知恵は人を成功させる:8-11節
・これから起こること:12-15節
・わざわいの国、幸いな国:16-17節
・王をのろうな:18-20節
●二つとも同じようにうまくいく:11章(1-10節)
●神を恐れよ:12章(1-14節)
(1)通読のために心を整える
心を静めて、知恵と啓示の御霊をお迎えしましょう。
(2)通読
今日の通読箇所をまず音読しましょう。
(3)自分なりの受け取ったことをノートに書き記す
コラムを読む前に、自分なりに受け取ったことをノートにまとめてみましょう。
(4)コラムを読む
コラムを読み、質問の答えを考えてみましょう。
■コラム
【10章】怠けてはならない
・死んだハエと愚かさ:1-2節
たった一つのことで、様々なことが台無しになってしまうことがあります。アジアのある国で、将来を有望視されていた超期待の医大生がいたそうです。エリートコースまっしぐらで、出世も約束されていました。ところが、学生時代に婦女暴行事件を起こしてしまい、人生を棒に振ってしまったそうです。
イエス様も小さなパン種が粉全体を膨らますと言われました。小さなハエが混入したぶどう酒はダメになってしまいます。私たちの内にあるハエを取り除いていきましょう。
・冷静は大きな罪を犯さない:3-4節
愚かな者は道を行くときに思慮にかけていると書いています。例えば、香水をつけていて歩くと、ふと良い香りが漂ってきます。同じように、気がつきませんが、愚か者は歩くたびに愚かさをまき散らしているようです。
また、支配者が立腹してもその場を離れるなとあります。会社で上司が立腹しているからとその場を立ち去ると、あとで「どうしていなかったのか」と、より怒られてしまうかもしれません。
・一つの悪:5-7節
ソロモンが見た一つの悪とは何でしょうか。無力なものが非常に高い地位につき、有能な者が低い席につけられていることです。無能な上司ほどたちの悪い者はいません。むだなことを指示され、何の意味もない事を知りながら、それに従わなければならないのです。
霊的な導きをできない牧者、みことばを読まない牧者、祈らない牧者、これは一つの悪かもしれません。周りにその様な牧者がいるなら、祈りましょう。主は小さきものの祈りを聞いてくださいます。
・知恵は人を成功させる:8-11節
知恵があると防げる事故があります。穴を掘る時、石垣を崩すとき、石を切り出すとき、木を割るとき、それぞれ知っていれば防げる事故があります。
みなさんも何かの仕事をしているでしょう。もしくは家事かもしれません。それは毎日毎日繰り返して行うことです。その中で失敗し、次回はそれを改善してということを続けるうちに失敗しないようになり、気がつくとその道のプロになります。
もし、斧を研がなければ、切るときにもっと力がいります。同じように、主から与えられている能力を磨かないなら同じようになります。神様から与えられたタラントを土に埋めてはいけません。それを用いることが大切です。
・これから起こること:12-15節
箴言で何度も書かれていた口に関することがここでも言及されています。知恵ある者の口のことばは優しいですが、愚かな者のくちびるは身を滅ぼします。しかも愚か者は良くしゃべります。小さな事から大きな事に発展してしまいます。人はこれから起こることを知らないのですから、後に起こることを誰も告げることはできません。時にはあえて黙るという事も大切です。
・わざわいの国、幸いな国:16-17節
ここでは王の事が書かれています。「あなたの王が子どもであって」とは、子どものような王という意味です。一方、貴族の出とは、様々なことをわきまえている王です。私たちは王である祭司です。後者の王を見習いたいです。
・王をのろうな:18-20節
怠けていると天井が落ちます。手をこまねいていると雨漏りがします。勤勉ではないものの姿があります。なまける王はただ食事をして笑い、ぶどう酒で楽しむことをします。そのこと自体は悪くないのですが、それを朝から仕事前に行うことは良くないことです。
そして、そのような王がいても、たとえ寝室であっても王を呪ってはいけません。誰にもばれないと思っていったことも、空の鳥がそれを運び、外に漏れ聞こえてしまうからです。上に立つ者を呪うのではなく、とりなし、祝福しましょう。
【11章】二つとも同じようにうまくいく
10章では怠けてはならないことが書かれていましたが、ここでは勤勉さの大切が書かれています。
まず、水の上にパンを投げることが書かれています。これは一体どういうことでしょうか。「あなたのパン」とは生きる上で必要な日々の糧です。アダムは罪を犯し、エデンの園を追放され、地を耕して額に汗して糧を得なければならなくなりました。その得た糧を水の上に投げるというのです。この「水の上」は創世記1:2にある「神の霊が水の上を動いていた」と同じ意味です。つまり、パンを水の上に投げるとは、自分の必要を主にお委ねするということです。せっかく得た糧を水に投げるのを見ると、神を知らない人はむだに思えるかもしれませんが、ずっと後になってそれを見いだします。
6節を見ると、朝の内にあなたの種を蒔けとあります。種はみことばです。つまり、朝一番で自分の心にみことばの種を蒔くのです。夕方もそれを手放し手はいけないとあります。
かつて、イスラエルの民はみことばを愛していましたが、今のように誰もが聖書を手にすることはできませんでした。聖書は高級品だったからです。では、どのようにしてみことばに触れていたかというと、朝に会堂(シナゴーグ)に集まり、祭司が朗読するみことばを一生懸命聞きます。そして、それを仕事をしながら一日中、何度も何度も反芻しながら口ずさむのです。そして、夕方にもう一度会堂に集まり、またみことばを聞き、お互いに一日あったことを感謝し合うそうです。祝福される生き方です。
そのような者はどこで成功するかわかりません。二つとも同じようにうまくいく可能性もあります。みことばを手放さない生き方は大切です。
7節、光は快いとあります。太陽を見ることは目のために良いと書かれています。もちろん、太陽を直接見てはいけません。目を痛めます。ところが、この事は科学が証明しています。太陽光はビタミンDを私たちの体内に形成します。朝起きて、カーテンを開けて日の光を浴びると、私たちの体は目覚めのスイッチが入ります。夜によく眠れないと言う方は、まず朝に太陽の光を浴びてみましょう。体内時計がリセットされて、気持ちよい睡眠を取れると思います。
ソロモンは9節から、若い男にアドバイスしています。若さは素晴らしいです。勢いがあります。失敗を恐れず進んでいくことができます。希望に満ちています。それでソロモンは若いうちに楽しめといっています。ただし、すべてのことにおいて神様のさばきがあることも伝えています。1コリント6:12には「すべてのことが私には赦されたことです。しかし、すべてが益になるわけではありません。私にはすべてのことが許されています。しかし、私はどんなことにも支配されはしません。」とあります。かしこい選択ができますように。
【12章】神を恐れよ
「あなたの若い日にあなたの創造者を覚えよ」とあります。若い日とは、いつのことでしょうか。それは今です。今が人生で一番若い日です。今日という日に創造者を知ることが大切です。もちろん、子どもの頃から神様と共に歩むことができるのは大きな祝福です。誰に裏切られても、たとえ親から捨てられるようなことがあっても、決して自分を手放さないお方がおられると言うことを知っている子どもは強いと思います。
このみことばの後半は、「わざわいの日が来ないうちに、また『なんの喜びもない。』と言う日が近づく前に。」と書かれています。主が教会を取り去れるさばきの日を意味しているのでしょうか。その時が来た後に悔い改め、主を信じたいと思っても遅いのです。今日という日に創造主を覚えなければなりません。2節以降、終末の様子のような事が書かれています。そして7節、ちりはもとあった地に帰り、霊はこれを下さった神に変える。とあります。私たちの人生に終わりがあるように、すべてのものに終わりがあります。それで、ソロモンは再び言います。「空の空、すべてが空」
13-14は伝道者の書の結論です。「神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」本当にその通りです。聖書を一言でまとめるなら、この一言かもしれません。ソロモンは神を離れて知恵を求めようとしましたが、結局行き着いた結論は、初めから聞かされていたと言うことです。ヨハネの手紙第一5:3には「神を愛するとは、神の命令を守ることです。その命令は重荷とはなりません。」とあります。私たちが毎日みことばを朗読しているのは、この神の命令を知り、それを守るためです。すなわち、それは神を愛することです。これは重荷ではなく、最高の喜びとなります。これからも続けてみことばを朗読していきましょう。
(5)ノートに記す
文中の質問、また以下の質問の回答をノートに記しましょう。
・【観察】今日の通読箇所の内容を簡潔にまとめましょう。
・【観察】神様はどのようなお方ですか?神様のご性質や神様がどのように働かれるかを書きましょう。
・【観察】ここからどんな真理や教訓を学べますか?
・【適用】自分の生活にどのようにあてはめることができますか?
・【感謝】受けた恵みや感謝はありますか?
・【祈り】実行できるように祈りましょう。
(6)祈り
実行できるように、主に切に求めて祈りましょう。
(7)分かち合う
ページの一番下にある「コメントを残す」というところに、受けた恵みを分かち合いましょう。
神を恐れ、神の命令を守り、神を愛することができるように祈ります。